挨拶

株式会社 羽二重団子
代表取締役 澤野 修一
このホームページにご来場頂き、ありがとうございます。
当店の商品「羽二重だんご」は日持ち一日の儚い命の
お菓子です。江戸っ子の美学といえばそれまでですが、
それは、「焼きだんご」に大きなポイントがあります。
甘さのない「生醤油のつけ焼き」というだんごは、たとえ賞味期限3日が可能になったとしても、美味しさを維持することは困難です。甘いお菓子ではなく、温かく焼けた製品だからです。その味を変えるつもりがないからです。
また、この生醤油の味とあずき風味を感じる餡のほのかな甘さの2種類の味の対比は「羽二重だんご」の特徴のひとつです。味を補完しあった餡・焼き2本をお茶で口を漱ぎながら、一粒づつ交互に召し上がる方もたくさんいらっしゃいます。
だんごはもち米ではなく、うるち米(ごはんを炊くときのお米)を製粉してから作る、粉食です。米のまま炊くお餅やごはんの粒食とは違います。この製粉の微粒の度合いが、良いだんごをつくるポイントになります。したがって、当店では、自家製粉を今でも続けております。そして、お湯で練ったこの粉を蒸気で蒸かし、臼と杵で搗きます。当店の家訓では、「よそが300搗くならうちは600搗け」と云われたほど、よく搗くことがよいだんごを得る秘訣です。搗かないだんごも世の中にはありますが、粘りや腰があまりないだんごとなってしまいます。
だんごは江戸時代には、街道筋の茶店に必ずあり、江戸市中にも団子屋が数百軒あったといわれております。ちょっと小腹の空いたときの身近な食品として、「花よりだんご」ということわざにもなったくらいポピュラーな食べ物でした。しかし、時代の変遷とともに、徒歩の旅行がなくなり、様々な食品が登場し、だんごという伝統食品が衰退していくものと思われておりました。現実にだんご専門店は都内でも数軒になってしまいました。
しかし、日本人の郷愁に響くこの食品を、丁寧に作り続け、後世に伝えていくことは、私どもの使命でもあると、今は考えております。明治以来、そのことを良しと言われた多くの文化人・識者の方々から、お褒め頂いたと、認識いたしております。
今後も、「主人の目の届く範囲で商売し、信頼できる製品を送り出すこと」そして「お客様のお買い物への利便性と好感度を高めること」の二つの命題を両方達成できるよう、常に精進してまいります。ご愛顧のほどをよろしくお願い申し上げます。


